合格した生徒たちのメッセージ

皆さん、こんにちは。
英知ゼミ塾長のオダチです。

大手塾の高校部門勤務時代に、毎年合格した生徒と
大学生アルバイト講師1名との記念写真撮影を行っていました。

それを校舎に掲示しておくと
パッと校舎の雰囲気が明るくなる…。

無機質だった校舎に彩りを与えてくれるようになりました。

5年ほど前から始めた試みですが
それ以降、目に見えて生徒数が増えた実感がありました。

「学校の○○先輩が、この校舎で頑張って
 △△大学に合格したのか~」

みたいな宣伝になるわけです。

これ以上ない説得力でした。

受験生以外の生徒たちは、毎年この時期に
更新される写真を楽しみにしていました。

「あ~、あのヒト□□大学に受かったんだ~」
みたいな会話がよく交わされていました。

お年頃の生徒たちは、掲示されている写真から
合格した先輩たちの「ルックス」を見ています。

人間ですから仕方ないですね(笑)

しかし、それ以外に見てほしかったもの。

それは、
写真の下に飾られてある、先輩から
校舎の後輩たちに対するメッセージです

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受験には、生徒一人ひとりのドラマがある

校舎に飾られている写真の生徒たちは
全員が第一志望に合格したわけではありません。

悔しさを滲ませて、それでも後輩たちにメッセージを
わざわざ残しに来てくれた受験生も多くいました。

そのメッセージには
受験生が辿った「軌跡」がハッキリと表れると思います。

とにかく、そのメッセージが
「重く」そして「カッコいい」のです。

彼らが受験中に感じた思いや、乗り越えた経験が
短いメッセージの中に浮き彫りになります。

その言葉を後輩たちが受け止めて
また翌年の受験に繋がり
また新たなメッセージが生まれ…

というサイクルです。

この直筆のメッセージを見ると
彼らの頑張りを私も記憶の中から
引っ張り出すことが出来るのです。

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衝撃を受けた生徒のメモ

5年ほど前、一人の女子生徒がいました。

校舎の近くの有名私立高校に通う生徒で
その高校のトップのクラスに所属し
京都大学を志望していました。

高3の夏ぐらいにスランプに陥り
得意科目だった数学の点数が伸びず
学校の模試の成績がかなり落ち込んでしまいました。

普段は、飄々としているのですが
この時ばかりはショックが大きかったようで
面談中に泣いてしまいました。

しかし、そこからは何かに憑りつかれたように
毎日校舎に最後まで残って勉強をしていました。
校舎を出るのは、毎日23時前。

成績も一進一退を繰り返しながら
学校の先生には「志望校を下げた方がいい」
と言われながら、第一志望の京都大学の目標を
彼女が下げることはありませんでした。

センター試験を直前に迎えた1月初旬。

彼女が帰った後に、校舎の掃除をしていると
机にノートの忘れ物がありました。

そのノートの表面に記していた言葉

まだまだだ、
君はまだまだ、努力が足りない。

おそらく、彼女が自分を鼓舞するために
ノートに書いていたのだと思います。

この言葉には衝撃を受けました。

素直に「すごい」と思いました。

結局、彼女は第一志望の京都大学に合格し
写真とメッセージを残していってくれました。

あの日見たノートのメモ。
その言葉を後輩たちに残してほしいと
私がお願いして、彼女が書いてくれました。

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生徒たちから学ぶもの

今回、新たに英知ゼミを開業するにあたり
卒業生たちに了承をもらい、一部のメッセージを
校舎に持ってきました。

生徒たちは今や半分以上、年齢の離れた存在ではありますが
彼らの頑張りから学んだこと、こちらが教えられたことも
たくさんありました。

思い出すだけで泣けてくるような
辛い時期を乗り越えて大学生になった生徒も
たくさんいました。

過去の卒業生たちが残してくれた言葉は
これからは、東大阪市の小中学生に届くよう
私も精進せねばと考えています。

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