皆さん、こんにちは。
英知ゼミのオダチです。
昨日の記事でお盆期間についてのお話しをさせて頂きましたが
私にとって思い出深いお盆のイベントとして
大学時代にアルバイトで勤務していた塾で行われていた
高野山での勉強合宿について書かせて頂ければと思います。
あの思い出の合宿から早くも16年の月日が経ちました。
年月の経過は早いですね…イヤですね…(笑)
高野山合宿というイベントの立ち位置
高野山の勉強合宿は、当時勤務していた塾の夏の一大イベント。
大阪府下一円に広がる塾の、各校舎に通う中学3年生を対象に
3泊4日で行われる「勉強だけ」の合宿です。
当時、私のような大学生のアルバイトスタッフが参加するには
★正式スタッフ(授業を行う・クラス担任/給与が出る)
★正式ヘルパー(生徒の質問対応と各種ヘルプ業務/給与が出る)
★ボランティアヘルパー(各種ヘルプ業務/給与が出ない)
というランク順の、どれかに選ばれる必要がありました。
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夏合宿の参加/1年目(大学2年生)
私が初めて参加させて頂いたのが、大学2年生の時(2001年)。
時は一番参加がしやすい、ボランティアヘルパーとして
合宿に参加しました。
ボランティアヘルパーは、あくまで「ボランティア」。
基本的に参加意思さえ示せば、誰でも参加できるという立ち位置でした。
初めて高野山に辿りついた時の印象は
「怖い…」というものでした(笑)
高野山は、約1200年の歴史を持つ仏教の聖地。
なかなか雰囲気のある、いわゆるパワースポットが立ち並んでおり
私は高野山が醸し出す空気に、昼間から結構ビビッていました(笑)
一方で普段教えている生徒たちが
高野山という今までとは違う環境で
一生懸命勉強に取り組んでいる姿を見るのは
なかなか新鮮なものがありました。
この時に、1ランク上の正式ヘルパーとして合宿に参加している
アルバイトスタッフの先輩から勉強合宿に大学生が携わる意義を
教えてもらいました。
「大学生アルバイトは正式ヘルパーなら普通に参加できる。
社員さんと同列の正式スタッフに選ばれることは非常に難しいが
真面目に業務に取り組んでいる全アルバイトスタッフの憧れでもあり
正式スタッフに選ばれる大学生アルバイトは稀有な存在である。」
というようなことを言われた記憶があります。
当時の私は、そのような熱いメッセージを頂いても
「ふ~ん。」ぐらいにしか感じていませんでした。
夏合宿の参加/2年目 (大学3年生)
2年目の参加の際は、正式ヘルパーとしてエントリーし
社員さんたちの推薦で選んで頂くことが出来ました。
当時、高野山での勉強合宿では宿坊が3つにレベル別で分かれており
私が配属されたのが、最もレベルの高い生徒たちが集まる宿坊でした。
「最もレベルの高い生徒たち」というのは
約半年後の高校入試で、各学区(当時)のトップ校を目指す生徒たちのこと。
そんな生徒たちが、ぞろぞろ集う宿坊に配属されることになったのです。
これが当時の私にとっては非常にプレッシャーで
大学の前期試験の勉強などそっちのけで、合宿の予習を
図書館にこもってやっていた記憶があります(笑)
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I先生の存在
その合宿に共に正式ヘルパーとして参加したアルバイトに
1つ学年が上の、I先生がいました。
I先生は普段からその塾の同じブロックの校舎でアルバイトとして働く
仲間であり、仕事を離れると友達といった存在でもありました。
I先生は理科・私は数学という科目を教えていたのですが
私と違ってI先生はずっと
「合宿で正式スタッフに選抜されること」
を野望として掲げており
3年連続で「正式スタッフ」にエントリーをしていたのですが、
最終的に夢が叶わず、3年連続で正式ヘルパーとして
合宿に参加することになりました。
初めて正式ヘルパーとして選ばれ、不安いっぱいだった私にとって
経験のあるI先生の存在は非常に心強いものがありました。
I先生の涙
参加した宿坊の生徒たちは本当にレベルが高く
質問対応もかなり大変だった記憶があります。
かなり高い緊張感の中で、右往左往しながら
またI先生の助けも借りながら何とか3泊4日のスケジュールを
無事にこなすことが出来ました。
合宿終わりの私は、無事に終わったことでの安堵感でいっぱい。
合宿終わりに社員さんと一緒に行う打ち上げで
一人ひとりが合宿についての感想を述べるタイミングがあるのですが
私は、安堵感から
「自分自身の頑張りを褒めてあげたいです。
(`・ω・´)キリッ」
などと、ふざけたメッセージを述べていました。
しかし、私の後に感想を振られたI先生は涙にくれていました。
彼は
「大学生活最後の年、
合宿で(正式スタッフとして)
授業をしたかった…」
と、涙声で自分の思いを語ったのです。
私はそれまで心のどこかに、高野山での勉強合宿に対して
「しんどい。大学生でそこまでしなくてもいいのではないか。」
という気持ちがありました。
しかし普段は友達という存在で、お互いアホなことばっかりしている
I先生の合宿に対する思いを見て、自分の合宿に対する思いも変わりました。
正式ヘルパーという立場で自己満足している場合ではない。
正式スタッフとして授業をせねば、という気持ちになりました。
しかし、この正式スタッフという立場をつかむことは
大学生アルバイトにとっては至難の業。
ましてや私の担当教科は「数学」です。
数学・英語は塾での需要が最も高い科目のため
合宿に参加している社員さんが、各ブロックのエース級。
大学生アルバイトである私自身のレベルを相当上げる必要がありました。
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高野山合宿、正式スタッフ選抜への道
社員さんへの根回し
1年後の合宿での正式スタッフとしての選抜を目指す私にとって
まず必要だったのは授業のレベル上げと自分自身の実績作り。
普段の授業の予習をとにかく大切にすることを心がけました。
また他ブロックの社員さんに自分を知ってもらうために
塾の大きなイベントには積極的に参加するようにしました。
まず狙いを定めたのが、正月特訓というイベントです。
これはその名の通り、
お正月に行われる1日限りの勉強合宿なのですが
夏合宿と違って規模も小さいため
ただでさえ忙しい社員さんたちは、時期の兼ね合いもあり
敬遠する傾向がありました。
私は
「正月特訓は、大学生アルバイトでも
正式スタッフとして選ばれやすい」
という情報を事前にキャッチしていました。
ここで私は、正月特訓で正式スタッフとして選抜されるように
塾の数学科の統括部長に
自分の思いを綴った手紙を送る
という、今では考えられない情熱的な作戦(根回し?)を行いました。
それが功を奏し(?)、年明けの正月特訓では
正式スタッフとして大学生アルバイトの立場でありながら
当時の大阪予備校の一室で約50名の生徒を相手に授業をさせて頂きました。
この正月特訓で、全12クラスを担当した講師(社員さん含む)の中から
生徒からのアンケートで2番目の評価を得ることが出来ました。
この結果で、私の狙い通り
他ブロックの社員さん・アルバイトに名前を知って頂くことができ
初対面の社員さんから
「あ~、君ね」といったような
お声がけを頂くことも増えました。
その後も一つひとつの授業を大事にすることを心がけました。
当時は、大学4年生を迎えるという立場ですから
就職活動というものが待っています。
私は塾で集団授業と、個別指導の両方を担当させて頂いていましたので
就職活動との両立は本当に大変でしたが、何とか授業にも
穴をあけずに乗り切ることが出来ました。
そして6月に、その年の夏の高野山合宿に
正式スタッフとして選抜されたという連絡が入りました。
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夏合宿の参加/3年目 (大学4年生)
初めて正式スタッフとして参加させて頂いた3年目の夏合宿は
私にとっては失敗でした。
授業やクラス運営で、ある程度の形は作れたと思います。
しかし、自分の未熟さ・若さがモロに出たと感じています。
合宿終了後に、自分に対する悔しさで泣いたことも覚えています。
この年の夏合宿には、前年に共に働いたI先生も
社員という立場で正式スタッフとして選ばれていたのですが
彼も自分に納得できなかったようで、一緒に反省会をした思い出があります。
結局、大学4年生をもって大学生アルバイトを卒業し
翌年からは社会人としての勤務が始まったため
夏合宿の参加は、その年が最後となりました。
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終わりに
前回のブログで「お盆」というキーワードが出たので
ふと思い出した大学生時代の高野山合宿。
自伝的な内容でしたが、
別に自分がすごいと言いたいわけではありません。
まずあの当時、未熟な大学生の「合宿で授業をしたい!」という野望を
後押ししてくれたたくさんの周囲の方々への感謝があります。
師匠であるS先生(社員さん)は、絶対に失敗できない
正月特訓の前々日に、休日返上で私の本番の授業を
全てチェックして下さいました。
それが結果に繋がりました。
そして、私が初めて正式スタッフとして参加し
担当させて頂いた夏合宿のクラスの生徒たち。
たった4日間の繋がりにも拘らず16年経った今も
私と連絡を取り続けてくれる人もいます。
私は「教育」という仕事の良さは、人との関係が濃く
繋がっていくことだと考えていますが、本当に有り難いことです。
ふと、この季節が来ると今でも思い出す高野山。
2019年の夏休みが、今関わっている生徒の皆さんにとって
有意義な時間になるよう、後押しさせて頂きたいと思います。
余談ですが、
I先生との夏合宿の反省会で、何故か夜中にも拘らず
「今から高野山に行こう!」という話しになり
I先生の車に飛び乗ったのはいいのですが
真夜中の高野山の雰囲気が余りにも怖すぎて
I先生と半泣きで帰ってきたのも、いい思い出です(笑)
最後までお付き合い頂き有難うございました。
以上、塾長のオダチでした。
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